何故ネパール?

何故ネパールに来たのか?の説明がすっかり抜け落ちてしまっていた。

今回ネパールという未踏且つ自分の特技を全くもって生かせない土地に足を踏み入れたのは、あるプロジェクトに参加する為である。

 

簡潔に言うと「生ゴミの堆肥化でネパールを有機農業国へ」プロジェクトである。「生ゴミの堆肥化??」「ネパールを有機農業国に?」言葉は簡単でも中々想像しにくいかもしれない。ここで簡単にネパールの現状とこのプロジェクトが開始されるに至ったきっかけの「生ゴミの堆肥化」について少し説明を加えたい。


では、先ずは「何故生ゴミの堆肥化」が必要なのか?
それには2つの重要なネパールの国家としての喫緊の課題を知る必要がある。
1. 有機農業立国になること
2. 環境立国になること
1ネパールは農薬を中国に化学肥料をインドから輸入しています。そしてその質は決して良いものとは言えず、農業者の中には皮膚がただれている人もおり、そしてその影響を受け続けた土は、10年かけても元通りにならないのだとか。有機農業は農業者の健康問題の解決、環境問題の改善に対して大きな効果を発揮する事が期待される。国民の7割が農民であるネパールではこれは大きな問題である。

2ネパールの喫緊の課題としてゴミ問題が挙げられます。日本のゴミは焼却されますが、ネパールではゴミは埋め立て方式で処理されます(スモーキーマウンテン)そして、現在ネパールでは埋め立てでゴミを処理することで様々な問題が引き起こっています。ゴミによる火災の多発、そして昨今では、ゴミ山から発生する毒ガスの影響で若者のガン患者数が急増している。また、ゴミ処理の問題があり、現在カトマンズの街中が普通にゴミで溢れている。観光業も歳入面の大きな柱であるネパールにとって、この現状は大変好ましくない。

そして、その2つの課題解決の為に最も有用であるとして採用されたのが、橋本力男先生が開発された「生ごみの堆肥化」です。ネパールのゴミの内訳は生ゴミが65%、リサイクルゴミが22%、リサイクル出来ていないゴミが13%です。この内の生ゴミを堆肥化することが出来れば、有機農業立国として、また環境立国としてのネパールになることが出来る訳です。